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【企業側から見る紹介予定派遣の基礎知識】

2018/09/07(金)

紹介予定派遣とは

 

「紹介予定派遣」とは、派遣会社に登録した派遣社員が、契約期間後に派遣先に正社員や契約社員として直接雇用されることを前提としたうえで、一定期間(最長6カ月)派遣労働者として仕事をする制度です。企業にとっては一時的な人員増員のための派遣社員ではなく、「直接雇用」をすることを目的にした試用期間とも言える派遣期間となります。

 

[紹介予定派遣の流れ]

①契約

派遣期間終了後、派遣労働者を直接雇用することを前提にして派遣先企業が派遣元企業を介して契約をします。通常では、派遣前に派遣先企業が派遣労働者と面談することは禁止されていますが、紹介予定派遣の場合は契約期間終了後の直接雇用が前提なので、事前選考のため派遣前の履歴書確認や面談が行われます。

 

②派遣期間

紹介予定派遣は直接雇用の試用期間と考えられ、派遣先企業で派遣労働者が就業する期間は最長で6か月とされていて、3か月から6か月というのが一般的です。厚生労働省は派遣期間終了時に直接雇用をせずに通常の派遣社員として業務を継続させることを禁じています。


③雇用

通常の派遣では派遣先企業が直接雇用したいと考えても、派遣期間中に派遣元企業の所属である派遣労働者と雇用契約を結ぶことはできませんが、紹介予定派遣では、派遣先企業側、派遣労働者側両者の合意があれば、派遣期間内でも直接雇用することができます。この場合、必ずしも正社員での雇用ではなく、契約社員からの採用というケースもあり、企業によって様々です。働く側にとっては派遣元会社のサポートを受けながら就職をする前に業務内容や職場の雰囲気、人間関係などを確認することができる紹介予定派遣は、就活の新しい形とも言えるのです。

 

紹介予定派遣における企業側のメリット

 

① 人材採用や新人教育に関わるコストと時間を少なくできる

紹介予定派遣で人材を確保できれば、人選、紹介面談などが派遣会社の主導であるため、それらにかかるコストや時間が抑えられます。また、スキルを持った即戦力を見極め採用できるので、新人教育にかかるコストダウンが見込めます。

 

②自社や職場に適した人材が採用でき、早期退職を防ぐことにつながる
実際に業務に当たってもらい、採用に関しては現場の意見も取り入れることができるので、一般的な採用活動をして雇用した場合に起こりがちな、働きだしたら「スキル不足だった」、「社風に合わなかった」というリスクは低くなります。

 

③ 事前に面接、履歴書の確認ができる

紹介予定派遣の場合は、一般的な派遣ではできない就業前の面談や履歴書確認ができるため、派遣社員の特性を確認してから派遣期間に入ることができ、より職場にあった人材を採用することができる。 

 

紹介予定派遣における企業側のデメリット

 

① 紹介手数料が発生する

紹介予定派遣であっても派遣労働者として派遣先企業で就業している期間は、派遣料金以外に追加の手数料はかかりませんが、派遣期間終了後、双方が直接雇用に合意した場合は派遣元企業から派遣先企業へ紹介手数料が求められます。その紹介手数料は派遣元企業により異なりますが、紹介予定派遣を利用する際には、紹介手数料と、求人や教育コストなど一般的な採用にかかる費用との比較検討が必要と言えます。

 

② 派遣労働者側から直接雇用を辞退する場合がある

紹介予定派遣期間を終えた時点で「素晴らしいスキル、人間性のこの人を直接雇用したい」と派遣先企業側が申し出たところで、派遣労働者側から雇用辞退の申し出が入り、雇用の合意に至らないケースは少なくありません。紹介予定派遣期間での雇用に費やした3か月から6か月という期間が無駄になるばかりか、また新たに採用の準備を始めなくてはいけないという可能性もあります。

 

③ 派遣登録した人材に限られる
紹介予定派遣で直接雇用できるのは当然のことながら、人材派遣会社に登録した人材に限られます。広く人材を求めたい企業の場合には、雇用したい人材を見つけることが難しいケースも考えられます。

 

数字からみる紹介予定派遣

厚生労働省が今年の3月に発表した「平成28年度 労働者派遣事業報告書の集計結果」(平成28年4月1日から平成29年3月31日まで)から紹介予定派遣での直接雇用について数字で読み取ることができます。

・紹介予定派遣により労働者派遣された労働者数        46,023

・紹介予定派遣において職業紹介を実施した労働者数      34,764

・紹介予定派遣で職業紹介を経て直接雇用に結びついた労働者数 24,575

平成28年度の派遣労働者数は1,771,024人と発表されました。このうち紹介予定派遣を利用した労働者はおよそ3%です。紹介予定派遣された労働者の中で職業紹介(直接雇用の選考)を受けた労働者は76%、その中の71%が雇用されています。紹介予定派遣を利用した労働者の53%が直接雇用に至ったことが分かります。昨年度と比べると紹介予定派遣を実施した派遣元企業は1.4%、派遣労働者は5.8%減少していますが、派遣先企業からの申し込み人数は倍以上に増加しています。「紹介予定派遣」が働き方の選択肢の一つとしてより多く取り上げられるようになるためには、こうした数字が派遣労働者に広く知られることも必要なのでしょう。

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