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派遣社員の厚生年金について

2019/08/20(火)

さまざまな条件から自分に合ったスタイルで働くことができる派遣。その一方で、福利厚生や社会保険制度について「これは適用されるの?」と気になることもあるのではないでしょうか。その中でも特に気になる「年金」について。今回は、派遣社員が知っておきたい年金についてご紹介します。

 

知っておきたい年金基礎知識

 

社会保険の一つである年金制度。国民年金法の中で、年金制度への加入、保険料負担は義務付けられています。

年金制度には公的年金制度と私的年金制度があり、法律で加入が義務付けられているのは公的年金制度です。公的年金には 国民年金、厚生年金、共済年金の3種類があり、それぞれ加入条件が決められています。一方、私的年金は、iDeCoや国民年金基金、個人年金保険など、各自が任意で積み立てるものです。

派遣社員であっても、この雇用契約の内容などの条件に当てはまる方は、法律で年金の加入が義務付けられています。権利ではなく義務としての認識が必要です。

公的年金というと、自営業は国民年金、会社員が厚生年金、公務員は共済年金、というイメージがあるかもしれません。しかし、あくまで国民年金は20歳以上60歳未満の国民全員が加入する年金で、企業などで働く会社員やサラリーマンは、更に厚生年金も加入する、いわゆる2階建て構造になっています。正社員、派遣社員問わず、会社勤めで条件を満たしている方は加入義務があります。国民年金とともに厚生年金も上乗せして納める為、将来受け取れる受給額がアップします。また、厚生年金は掛け金の半額を会社側が負担している点も特徴です。

 

厚生年金の加入資格

 

厚生年金に加入するには以下の条件を満たしていなければなりません。

 

 雇用期間:2ヶ月を超える、もしくはその予定

 労働時間:1ヶ月の労働時間が120時間以上

 

派遣社員が厚生年金に加入するためには、

 

 雇用契約期間(派遣されて、派遣先で働く期間)が2か月以上

 勤務日数と時間が派遣先の企業の正社員の4分の3以上

 

ということが条件になります

 

また、時短勤務など労働時間が足りていない方も、以下の条件を満たせば加入が可能になりました。

・一週間の労働時間が20時時間以上あること

・契約期間が1年以上見込まれること

・賃金の月額が8.8万円以上であること

・学生でないこと

・厚生年金保険の被保険者数が500人を超える企業で就労すること

 

もし、初回契約時にこれらの条件が該当していなくても、契約更新時に条件を満たす契約に変更されれば、その時点から加入する義務があります。派遣社員は、一人ひとり働き方のスタイルが異なるため、条件について自分自身でも知ることが大切です。

 

保険料について

 

保険料は、毎年4月から6月の給与を用いて計算した金額(標準報酬月額)とボーナスに共通の保険料率を掛けて算出されたもの(標準賞与額)の合計になります。

保険料率は現在、18.3パーセントで固定されており、標準報酬月額と標準賞与額の合計金額を、被保険者と事業者が半分ずつ負担します。

具体的に例を挙げて比較すると

 

国民年金

・保険料は基本的に定額で月に17,000円前後

・支給額は満期40年で年額78万円前後

 

厚生年金

・保険料は給与額に応じた累進性

・支給額に満額という概念はなく、支給額が高く、加入期間が長い程多くなる

 

このような違いがあります。厚生年金を会社でかけていく方が、将来の年金額は有利になるといえます。

 

雇用契約期間が終了した後、年金はどうなるのか

派遣社員は契約期間が終了したら仕事先を変えなければなりません。次の仕事で働くまでの間は、原則国民年金に加入する手続きが必要です。ただ、次の条件を満たしている場合は、例外的に厚生年金を継続して加入することができます。

 

・雇用契約終了時に、同じ派遣会社で次の仕事の雇用契約が1か月以上で且つ開始が確実に見込まれている

・待機期間(今の仕事を辞めてから次の仕事の開始までの期間)が1か月を超えない

・次の仕事の就労時間が120時間以上であること

 

このように、派遣でも条件を満たせば継続して加入することが可能なのです。

 

厚生年金に加入するメリットとは

 

・年金受給額が多い

厚生年金は、国民年金加入者に支給される基礎年金にプラスした金額が支給され、国民年金のみ加入しているより、老後にもらえる年金受給額が多くなります。

・節税になる

厚生年金の保険料は社会保険料控除の対象かつ所得税の控除額が高いほど課税所得が低くなるため節税になります。

 

まとめ

 

派遣社員は、ひとりひとり働き方が違う為、社会保険についての知識を得ることは大切です。今回ご紹介した年金のみならず、健康保険、雇用保険などについても、それぞれ加入条件を踏まえながら、自分の希望する仕事先を探すのも良いと思います。

厚生年金に加入するにしても、そうでないとしても、制度についての知識を身につけて正しく活用しましょう。より満足する雇用環境で働くためにも派遣契約を結ぶ際は、自分自身でもぜひ確認してみてください。

京都税理士法人
社会保険労務士法人 江後経営
株式会社江後経営
関西経友会事業協同組合