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派遣社員の健康診断について

2019/08/20(火)

企業は正社員に対して、年に1回健康診断を受けさせる義務があります。これは派遣社員も同様です。今回は派遣社員の健康診断について、条件や内容等紹介します。

 

派遣労働者の健康診断を行うのは派遣元か派遣先か

 

労働者派遣法の規定により、一般健康診断は派遣元(派遣会社)に実施責任が、また有害業務従事者等に対する特殊健康診断は派遣先企業に実施責任があります。

健康診断の実施主体について、厚生労働省では以下のように決められています。

 

派遣社員の健康管理については、派遣元と派遣先が連携を取りながら実施する必要があります。

一般的な健康管理については派遣元が、就業にかかる健康管理については派遣先が実施しなければなりません。一般健康診断の実施義務は派遣元となっているので、健康診断に必要な費用は個人ではなく、派遣元が負担することになります。

 

このように、派遣元は派遣社員に対して健康診断を受けさせなければなりません。しかし、健康診断をいつまでに行うのか等の具体的規定があいまいな為問題となっているのも現状です。

例えば、派遣先が正社員に行う健康診断のときに、派遣社員も同じ健康診断を受け、その費用を派遣先が派遣元へ請求する場合が多いのですが、法的な監督や罰則が厳しいわけではないため行われていないケースもあります。

 

派遣社員が健康診断を受ける条件

 

派遣社員が健康診断を受けられる条件は派遣元によって様々です。例えば、所定労働日数(派遣会社が労働日として定めている日)を基準として定めているケース、就業期間が1年以上経つ方や6ヶ月以上正社員と同様の就業時間で働いている方が受診できる、などがあります。

派遣会社の多くは、フルタイムで働く派遣社員には健康診断を提供しており、一方、勤務日数や時間が少ない派遣社員には健康診断がない可能性が高いです。また、就業期間が1年で終了することで健康診断が受けられないこともあります。

一般的に、就業期間が1年を超える方には、派遣元から派遣社員へ健康診断の案内が通知できますが、規定に関して派遣社員から質問があった際は、派遣元へ直接聞くのが良いでしょう。

 

健康診断の内容

 

会社は、雇用している労働者に対して1年ごとに1回定期内に所定の項目について健康診断を行うことが義務付けられています。項目は以下のとおりでこれは派遣社員も同様です。

 

・自覚症状及び高く症状の有無

・身長、体重、脅威、視力、聴力

・血圧の測定

・尿検査

・胸部X線検査 ※

・貧血検査 ※

・肝機能検査 ※

・血糖検査 ※

・血中脂質検査 ※

・心電図検査 ※

※印に関しては、定期健康診断の場合省略される場合も有ります。

 

健康診断の受診は通常の診療では行われない、治療箇所以外のチェックも行い、問題部位を早期発見する点が目的です。よって、疾病の治療などで通院している労働者から「他で通院しているので健康診断は不要ではないか?」等と質問があった際の対応には注意が必要です。ただし例外的に、3か月以内に医師の診断を受け、その結果を証明する書面を提出した場合は、その項目に限り健康診断では省略できることがあります。

 

・健康診断は業務時間内に行うべきか

健康診断を受けている時間について、業務と関連して行われるものではない「一般健康診断」の場合であれば、業務時間外に行うことが原則となります。

ただ、業務時間外に行うとなると、労働者が健康診断受診をしぶり、会社の安全配慮義務の履行に影響することにもなる為、業務時間外に交代で受診するよう指示するなど工夫しましょう。

また、健康診断を受信している時間の給与に関しても、業務に関連して行われるものではない定期健康診断においては、給与を支払う必要はりありません。

 

健康診断を拒否された場合

 

「健康診断に行きたくない」と、労働者の中には健康診断の受診を拒否される場合があります。しかし、それで万一労働者の健康上の被害が生じた場合は、派遣元・派遣先が安全配慮義務違反の責任を負わざるを得ないことにも繋がります。よって、健康診断の拒否を回避するための対策を知っておくと良いでしょう。例えば、労働者には医師を選択する自由があるとされているので、指定した病院での受診が難しい場合、自身で選択した病院で受診した健康診断の結果を会社へ提出することで代替が可能です。

 

健康診断受診後の対応

 

健康診断を折角受診しても、結果を放置していては意味がありません。健康診断で判明した労働者の健康状態を業務に反映するという本来の目的を意識しましょう。派遣社員の場合、先に述べたとおり、定期健康診断は派遣元が行う為、派遣先には受診結果や情報がおりにくい可能性もあります。よって派遣元と派遣先が連携して、派遣社員もより働きやすく成果の出る環境つくりを目指しましょう。

 

まとめ

 

派遣社員といえども雇用されている事には変わりません。企業は法律に基づいて、派遣社員を含む社員の健康責任を負っています。派遣先、派遣元が共に、条件や内容について正しい知識を持ち、皆が働きやすい職場環境をつくることが必要といえます。

京都税理士法人
社会保険労務士法人 江後経営
株式会社江後経営
関西経友会事業協同組合