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クーリング期間について

2019/11/07(木)

派遣におけるクーリング期間についてご存知でしょうか。クーリング期間とは、同じ派遣先に連続して派遣できる期間が決まっているという制度のことです。派遣受け入れ時の為に知っておきたい、このクーリング期間について、内容や企業側が注意したいポイントも含めて解説します。

 

クーリング期間とは何か

 

クーリング期間は「労働派遣法」によって定められたものです。労働派遣法とは、派遣事業が適切に運営されるために設けられた法律で、派遣労働者を保護するための法律です。

派遣法では、派遣社員の受け入れについて、事務所と派遣先に対して、期間に関する制限を「3年」と設けています。

厚生労働省・都道府県労働局が施行した「平成27年 労働者派遣法改正法の概要」では、以下のように記載されています。

 

「クーリング期間」の具体例

 

事業所単位の期間制限、個人単位の期間制限の両方に、いわゆる「クーリング期間」の考え方が設けられます。

 

・事業所単位の期間制限

派遣先の事業所ごとの業務について、労働者派遣の終了後に再び派遣する場合、派遣終了と次の派遣懐紙の間の期間が3ヶ月を超えないときは、労働者派遣は継続しているものとみなされます。

 

・個人単位の期間制限

派遣先の事業所における同一の組織単位ごとの業務について、労働派遣の終了後に同一の派遣労働者を再び派遣する場合、派遣終了と次の派遣開始の間の期間が3ヶ月を超えないときは、労働者派遣は継続しているものとみなされます。

このように、企業側も改正労働者派遣法を理解して対応していく必要があります。

また、次のことも記載されています。

 

・派遣事業主が、同一の派遣労働者を派遣先の同一の組織単位の業務に継続して3年派遣した後、本人が希望しないのにもかかわらず、「クーリング期間」を空けて再びその組織単位の業務に派遣することは、派遣労働者のキャリアアップの観点から望ましくありません。

 

・派遣先が、事業所で3年間派遣を受けいれた後、派遣可能期間の延長手続きを回避する事を目的として「クーリング期間」を空けて派遣の受け入れを再開するような、実質的に派遣の受け入れを継続する行為は、法の趣旨に反するものとして指導等の対象になります

 

このように、企業側も改正労働者派遣法を理解して対応していく必要があります。

 

抵触日とクーリング期間の算出について

 

抵触日は派遣社員の受け入れから3年となっています。ここでは、派遣先と派遣元それぞれについて紹介します。

 

・派遣先

派遣社員を受け入れる企業は、同一の業務に派遣を利用できるのは3年までという制限を受けるため、途中で派遣される人が変わっても、3年を超えて同じ業務を行わせることは原則できません。ただ、抵触日の1ヶ月前までに、従業員の過半数が参加する労働組合、又は、従業員の過半数の代表に意見を聞いて、延長が決定されれば継続して受け入れることも可能です。この場合、過半数労働組合が優先となります。

 

・派遣元

派遣元は、派遣した派遣社員の抵触日について管理する必要があります。例えば、4月1日に派遣した派遣社員は、3年後の4月1日が抵触日となるため、3月31日までしか同じ事業所に派遣することができません。ただ、別の支所や、異なる独立した事業部に派遣する場合は、同じ企業への派遣は可能となります。

 

クーリング期間のメリット・デメリット・注意点

 

安定性がなく短期間で雇用契約が切られてしまうイメージがある派遣社員ですが、3年の期間雇用してもらえて、さらにその企業が自分の希望する職場であった場合、直接雇用へ繋がるチャンスもあるため、労働者側としてはメリットの大きい仕組みに見えます。しかし、直雇用でも正社員とは限らず、契約社員や直雇用アルバイトになるケースがあるのも現状です。

また、派遣先の企業は、派遣社員の希望がないにもかかわらず、長期にわたり派遣スタッフを雇用するのは指導対象となる可能性があります。過半数労働組合への意見聴取を避けるためにクーリング期間を設けるという行為も、指導対象になるので注意しましょう。

労働者側、企業側が納得して働くという点が大切なポイントです。

 

期間の制度を受けないケース

 

派遣社員は、臨時的な雇用期間であり、3年を超える長期期間を想定しての雇用形態ではありませんが、次の場合は、期間の制限を受けずに派遣社員を受け入れることができます。

 

・無期雇用される派遣労働者を派遣する場合

・終期が明確な有期プロジェクト業務に派遣労働者を派遣する場合

・日数限定業務(1か月の勤務日数が通常の労働者の半分以下かつ10日以下であるもの)

に派遣労働者を派遣する場合

・産前産後休業、育児休業、介護休業を取得する労働者の業務に派遣労働者を派遣する場合

※厚生労働省・都道府県労働局「平成27年労働者派遣法改正法の概要」より抜粋

 

まとめ

 

多様な働き方が広がっている現在、労働者側も企業側も安心して働ける職場環境づくりが求められています。ぜひ知識をもって更なる発展と組織づくりを目指しましょう。

京都税理士法人
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関西経友会事業協同組合